インドネシアにおける中等教育改革の動向
1・はじめに
1・1・基礎教育延長化政策の登場
従来インドネシアは6年制の義務教育制度をとってきた。しかしながら近年、それをさらに3年間延長し、9年制に延長する政策が実施されている。この政策の根拠となったのは、1994年5月2日のスハルト大統領の宣言である。この大統領宣言のなかで、インドネシアの基礎教育を従来までの6年間を9年間に延長すると宣言した。
インドネシアの学校制度は日本と同様、6―3―3制である。そして1992
/3年度の政府統計によると、小学校段階の粗就学率は109.92%、純就学率が93.89%であり、小学校段階の教育はほぼ全国に普及したといえる。これに対して、中学校の粗就学率は51.79%、高等学校のそれは36%でしかない。ちなみに高等教育段階の粗就学率は12%である。このように初等教育段階の教育は、ほぼ全国に普及したが、中等教育のそれはいまだ半数以下でしかない。今回の改革はまず中等教育のなかでも前期中等教育に着目し、その普遍化を計ろうとするものである。
1993年度現在でみるならば、中学校の該当年齢人口に相当する13歳から15歳までの年齢層は1、324万人ほどであるが、そのうち中学校に在籍している者は698万人、残りの約600万人ほどは学校に在籍していない。大統領宣言のねらいは、これら約600万人の者に無償で3年間の中学校教育の機会を提供しようとするものである。
しかしながら、この目標達成がけっして容易でないことはいうまでもない。すでによく知られているように、インドネシアの国土は日本の約…倍であり、その国土は東経95度から143度という、アメリカに匹敵するほどの広い範囲に及んでいる。しかもその内部には産業化の程度、経済水準、人種構成、宗教などの面で、多様な構成をなしている。このことは教育水準をとってみても同様で、中学校の就学率は地域によって大きな格差がみられる。
インドネシアは27の州(
Province)から構成されているが、そのうちジャカルタやジョクジャカルタのように、中学校の粗就学率が83%から84%という高水準にある地域から、東ティモールや東ヌサテンガラ州のように、40%程度でしかない州にいたるまで、その格差は大きい。(第・・表参照)この大きな地域格差をもった中学校教育をいかにして全国に普遍化してゆくかが今回の改革のかなめになっている。インドネシアにおける中学校への純就学率(1993・94年度)
|
純就学率(%) |
||
|
1 |
アチェ特別州 |
53 |
|
2 |
北スマトラ州 |
69 |
|
3 |
西スマトラ州 |
61 |
|
4 |
リアウ州 |
49 |
|
5 |
ジャンビ州 |
47 |
|
6 |
南スマトラ州 |
48 |
|
7 |
ベンクル州 |
49 |
|
8 |
ランプン州 |
42 |
|
9 |
ジャカルタ首都特別地区 |
83 |
|
10 |
西ジャワ州 |
46 |
|
11 |
中部ジャワ州 |
53 |
|
12 |
ジョグジャカルタ特別地区 |
84 |
|
13 |
東ジャワ州 |
53 |
|
14 |
バリ州 |
62 |
|
15 |
西ヌサトゥンガラ州 |
44 |
|
16 |
東ヌサトゥンガラ州 |
40 |
|
17 |
東ティモール州 |
40 |
|
18 |
西カリマンタン州 |
43 |
|
19 |
中部カリマンタン州 |
42 |
|
20 |
南カリマンタン州 |
48 |
|
21 |
東カリマンタン州 |
62 |
|
22 |
北スラウェシ州 |
53 |
|
23 |
中部スラウェシ州 |
45 |
|
24 |
南スラウェシ州 |
50 |
|
25 |
東南スラウェシ州 |
47 |
|
26 |
マルク州 |
51 |
|
27 |
イリアン・ジャヤ州 |
48 |
資料:インドネシア文部省作成。
注:ここでいう純就学率とは13歳以上15歳未満の人口のうち、中学校に在籍している者の割合を意味している。粗進学率とは異なる。
1.・2・中学校・高校への進学率の推移
ここで若干これまでの就学率の推移を振り返ってみるならば、小学校への就学率は1968年当時は依然として41%程度でしかなかった。しかしそれ以降、初等教育の充実は国家計画のなかで、最優先課題として位置づけられ、そのための努力が払われるにつれて、次第に上昇をとげ、1978年には79%、そして1988年には91%の水準にまで到達した。
また高校への就学率も、1973年当時はわずか9%でしかなかった。それが1992年には35%にまで上昇した。ここ数年の状況をみると、中学校への進学率は60%前後を上下している。これに対して高校への進学率は、1989・90年度の72%から91・92年度には一旦は83%まで上昇している。しかしその後若干低下して、92・93年度には80%となっている。
| 中学校・高校への進学率の推移 | ||
|
年度 |
小学校から中学校への進学率 (%) |
中学校から高校への進学率 (%) |
|
1989./90年度 |
59.87 |
72.46 |
|
1990/91年度 |
60.32 |
77.78 |
|
1991/92年度 |
62.20 |
82.71 |
|
1992/93年度 |
61.34 |
79.90 |
2・
インドネシアの中等教育制度2.1学校体系
すでに述べたように、インドネシアの学校制度は6―3―3制である。このうち、小学校6年間と中学校3年間が、基礎教育として位置づけられている。その意味で現在進行中の中学校の普遍化政策は、基礎教育の充実・発展として位置づけられている。
しかし中学校と高校を中等教育段階として位置づけ、中学校を前期中等教育、高校を後期中等教育として位置づけられることもある。
2.2
中学校・高校の種類中学校は、普通中学校と職業中学校との2種類があり、職業中学校はさらに家政中学校と工業中学校に分かれる。しかし、圧倒的な部分は普通中学校で、中学校総数18、601校のうち18、295校までが普通中学校であり、生徒数で比較すると、全体の
98.5%までが普通中学校の生徒である。つまり中学校段階の職業学校はごく周辺的な位置を占めているにすぎない。これはすでに中学校段階の職業学校は廃止する方向が決定されており、現在はその移行期にあるためである。インドネシア中学校の設置者別・課程別学校数(1992年)
|
|
普通中学校 |
家政中学校 |
工業中学校 |
合計 |
|
公立 |
8、062 |
74 |
187 |
8、323 |
|
私立 |
10、233 |
11 |
34 |
10、278 |
|
合計 |
18、295 |
85 |
221 |
148、257 |
これに対して高校の場合は、職業学校の比率は高い。高校は普通高校と商業高校、家政高校、工業高校に分けられるが、学校数でみるならば、普通高校7、260校、商業高校1、858校、家政高校162校、工業高校1、130校であり、総数10、410校中、約7割までが普通高校である。職業高校のなかでは商業と工業が主流を占めており、家政高校はごく少数にとどまっている。
インドネシア高等学校の設置者別・課程別学校数(1992年)
|
|
普通高校 |
商業高校 |
家政高校 |
工業高校 |
合計 |
|
公立 |
2、218 |
335 |
85 |
210 |
2、848 |
|
私立 |
5、042 |
1、523 |
77 |
920 |
7、562 |
|
合計 |
7、260 |
1、858 |
162 |
1、130 |
10、410 |
これを生徒数でみるならば、
普通高校生の比率は66%で、これに対して職業高校生の比率は34%である。またその内訳をみると、53%が商業高校生であり、43%が工業高校生で、家政高校生はわずか6%でしかない。つまり中学校と同様、職業学校の大半は商業、工業で占められている。
2.3
中等教育の所管官庁また第・図に示したように、中学校、高校は管轄官庁によって、文部省管轄の学校と宗教省管轄の学校との2つに大別することができる。このほかに他省庁管轄の中学校が存在するが、その規模はほとんど無視できる規模である。
インドネシアの所轄省庁別中学校・高校(1992・93年度)
|
中学校 |
高校 |
|||||||
|
学校数 |
生徒数 |
教員数 |
学校数 |
生徒数 |
教員数 |
|||
|
文部省 |
18,601 |
5,577,040 |
382,748 |
10,650 |
3.283,700 |
304,475 |
||
|
宗教省 |
7,526 |
1,164,900 |
78,801 |
2,716 |
398,106 |
31,799 |
||
|
保健省 |
7 |
845 |
95 |
207 |
30,250 |
6,640 |
||
|
農業省 |
10 |
1,095 |
143 |
122 |
26,650 |
2,415 |
||
|
工業省 |
2 |
82 |
23 |
9 |
3,208 |
342 |
||
|
郵政省 |
- |
- |
- |
5 |
525 |
68 |
||
|
社会省 |
7 |
520 |
86 |
2 |
788 |
120 |
||
|
国防省 |
- |
- |
- |
3 |
433 |
76 |
||
|
その他 |
4 |
440 |
24 |
14 |
2,581 |
337 |
||
|
合計 |
26,157 |
6,744,922 |
461,920 |
13,728 |
4,263,241 |
346,272 |
||
資料
:Indonesia, Educational Statistics in Brief 1992/93. (Ministry of Education and Culture. 1994)2・4
中等学校の設置主体別構成設置主体別にみるならば、公立中学校が8、323校、私立中学校が10、278校で、私立中学校が全体の約55%を占めている。しかしそれを生徒数の比率でみると、公立中学校3、678、886名に対して、私立中学校の生徒数は1、898、154名で、公立中学校の比率が約3分の2を占めている。
これに対して高校の場合は、総数10、410校中、公立高校が2、848校、私立高校が7、562校で、私立高校が約7割を占めている。また生徒数でみるならば、公立高校が1、730、053名に対して、私立高校の生徒数は2、036、597名で、全体の約6割が私立高校生で、中学校の場合とでは比率が逆転して私立の方が多くなる。
|
インドネシアでの公立・私立学校の比率
(1992・3年度) |
||||
|
小学校 |
中学校 |
高校 |
||
|
公立 |
82.90 |
58.53 |
45.18 |
|
|
私立 |
17.10 |
41.47 |
54.82 |
|
|
合計 |
100.00 |
100.00 |
100.00 |
|
2・5
中学校・高校の生徒の年齢構成中学校に対応する年齢層は13歳から15歳までであり、高校は16歳から18歳まであるが、実際にはそれよりも年齢の高い者、あるいはそれよりも低い者がかなり在籍している。粗就学率とは中学校、あるいは高校の在籍者(これは比較的把握しやすい)を、該当年齢人口で割ったものであるので、該当年齢人口のうち、どれほどが、実際に中学校、高校に在籍しているかを示す純就学率とは定義を異にする。そこで同一年齢層での就学率をみるためには、在籍者の年齢構成が問題となる。
まず中学校の在籍者の年齢構成をみると、13歳から15歳までの者は、全体の75%である。つまり13歳に達していなくても中学校に在籍している者がいたり、16歳以上の年齢でありながら中学校に在籍している者もいる。第・・表に示したように、13歳未満の者が11%おり、その反面16歳以上の者が14%ほど在籍している。
州別にみるならば、ジャカルタ特別地区では学齢以前の年齢で中学校に入学している事例が14%と、他の州に比べて多くなっている。また16歳以上の年齢層で中学校に在籍している例は、東ヌサトゥンガラ州、イリヤン・ジャヤ州、東ティモール州などでは、全体の3割から4割もの高率を示している。
|
生徒の年齢(13歳-15歳が学齢年齢) |
||||
|
13歳未満 |
13歳-15歳 |
16歳以上 |
合計 |
|
|
ジャカルタ首都特別地区 |
14.0 |
75.5 |
10.5 |
100.0 |
|
西ジャワ州 |
11.4 |
79.2 |
9.4 |
100.0 |
|
中部ジャワ州 |
11.2 |
75.4 |
13.4 |
100.0 |
|
ジョグジャカルタ特別地区 |
11.0 |
74.8 |
14.2 |
100.0 |
|
東ジャワ州 |
10.2 |
76.6 |
13.2 |
100.0 |
|
アチェ特別州 |
10.2 |
75.4 |
14.4 |
100.0 |
|
北スマトラ州 |
8.4 |
75.4 |
16.2 |
100.0 |
|
西スマトラ州 |
7.4 |
76.8 |
15.8 |
100.0 |
|
リアウ州 |
8.4 |
75.9 |
15.7 |
100.0 |
|
ジャンビ州 |
11.6 |
74.6 |
13.8 |
100.0 |
|
南スマトラ州 |
9.1 |
74.3 |
16.6 |
100.0 |
|
ベンクル州 |
9.0 |
74.9 |
16.1 |
100.0 |
|
ランプン州 |
8.9 |
75.0 |
16.1 |
100.0 |
|
西カリマンタン州 |
7.0 |
70.7 |
22.3 |
100.0 |
|
中部カリマンタン州 |
8.8 |
80.0 |
11.2 |
100.0 |
|
南カリマンタン州 |
9.4 |
76.4 |
14.2 |
100.0 |
|
東カリマンタン州 |
11.7 |
73.4 |
14.9 |
100.0 |
|
北スラウェシ州 |
15.6 |
73.3 |
11.1 |
100.0 |
|
中部スラウェシ州 |
10.7 |
75.1 |
14.2 |
100.0 |
|
南スラウェシ州 |
10.0 |
73.0 |
17.0 |
100.0 |
|
東南スラウェシ州 |
10.6 |
68.3 |
21.1 |
100.0 |
|
マルク州 |
9.2 |
70.7 |
20.1 |
100.0 |
|
バリ州 |
13.1 |
76.4 |
10.5 |
100.0 |
|
西ヌサトゥンガラ州 |
12.7 |
74.7 |
12.6 |
100.0 |
|
東ヌサトゥンガラ州 |
6.1 |
59.5 |
34.4 |
100.0 |
|
イリアン・ジャヤ州 |
6.8 |
61.4 |
31.8 |
100.0 |
|
東ティモール州 |
3.1 |
51.5 |
45.4 |
100.0 |
|
全インドネシア |
10.5 |
75.3 |
14.2 |
100.0 |
高校の場合をみると、
16歳から18歳までの者は全体の75%程度で、高校生のなかにはまだ16歳未満の者が8%ほど含まれている。それとは逆に19歳以上の者は17%を占めている。ここでも中学校の場合と同様、ジャカルタでは年齢前の者が多く、また19歳以上の者が多いのは、東ヌサトゥンガラ州、イリヤン・ジャヤ州、東ティモール州などの州である。高校生の年齢別構成
|
16歳未満 |
16-18歳 |
19歳以上 |
合計 |
|
|
1 ジャカルタ首都特別地区 |
10.48 |
73.07 |
16.45 |
100.00 |
|
2 西ジャワ州 |
9.07 |
76.94 |
13.99 |
100.00 |
|
3 中部ジャワ州 |
10.10 |
73.52 |
16.38 |
100.00 |
|
4 ジョグジャカルタ特別地区 |
8.81 |
75.25 |
15.94 |
100.00 |
|
5 東ジャワ州 |
8.18 |
76.00 |
15.82 |
100.00 |
|
6 アチェ特別州 |
6.63 |
78.15 |
15.22 |
100.00 |
|
7 北スマトラ州 |
6.47 |
75.89 |
17.65 |
100.00 |
|
8 西スマトラ州 |
5.18 |
77.93 |
16.89 |
100.00 |
|
9 リアウ州 |
5.33 |
73.71 |
20.96 |
100.00 |
|
10ジャンビ州 |
9.63 |
73.69 |
16.68 |
100.00 |
|
11南スマトラ州 |
7.03 |
72.00 |
20.97 |
100.00 |
|
26ベンクル州 |
6.48 |
71.97 |
21.55 |
100.00 |
|
12ランプン州 |
8.20 |
76.37 |
15.44 |
100.00 |
|
13西カリマンタン州 |
8.69 |
70.38 |
20.93 |
100.00 |
|
14中部カリマンタン州 |
9.35 |
71.12 |
19.54 |
100.00 |
|
15南カリマンタン州 |
7.65 |
76.74 |
15.61 |
100.00 |
|
16東カリマンタン州 |
7.62 |
75.18 |
17.20 |
100.00 |
|
17北スラウェシ州 |
9.64 |
77.85 |
12.51 |
100.00 |
|
18中部スラウェシ州 |
6.78 |
74.59 |
18.63 |
100.00 |
|
19南スラウェシ州 |
7.30 |
74.28 |
18.41 |
100.00 |
|
20東南スラウェシ州 |
8.25 |
72.58 |
19.17 |
100.00 |
|
21マルク州 |
6.03 |
72.60 |
21.36 |
100.00 |
|
22バリ州 |
8.62 |
73.53 |
17.85 |
100.00 |
|
23西ヌサトゥンガラ州 |
10.04 |
74.19 |
15.77 |
100.00 |
|
24東ヌサトゥンガラ州 |
5.37 |
61.70 |
32.93 |
100.00 |
|
25イリアン・ジャヤ州 |
8.18 |
64.62 |
27.20 |
100.00 |
|
27東ティモール州 |
3.20 |
56.05 |
40.75 |
100.00 |
|
インドネシア全体 |
8.39 |
74.62 |
16.99 |
100.00 |
2・6
中学校、高校の整備状況文部省では一定の基準にしたがって「整備不十分な教室」の調査を行っている。1992・3年度の調査結果によると、130、694の中学校の教室のうち、8・3%、つまり10、881教室は整備不十分とされている。この整備状況には州のよって差がみられ、ジョクジャカルタ州のように2%程度でしかない州のある反面、南スラウェシ州のように、それが19%に及んでいる州もある。
また高校の場合では、87、325教室のうち、3、019教室、3・46%が整備不十分な教室とされている。ここにも州による差がみられ、ジョクジャカルタやジャカルタのように整備不十分とされる教室が2%以下の州がある反面、中部スラウェシ州、南スラウェシ州のように、10%程度の州もある。
中学校・高校の教室整備状況(整備不十分とされている教室の割合。%)
|
中学校 |
高校 |
|
|
1 ジャカルタ首都特別地区 |
7.64 |
1.91 |
|
2 西ジャワ州 |
9.80 |
4.44 |
|
3 中部ジャワ州 |
5.20 |
2.08 |
|
4 ジョグジャカルタ特別地区 |
2.41 |
1.24 |
|
5 東ジャワ州 |
4.49 |
1.39 |
|
6 アチェ特別州 |
14.62 |
5.84 |
|
7 北スマトラ州 |
12.73 |
4.17 |
|
8 西スマトラ州 |
13.72 |
3.00 |
|
9 リアウ州 |
7.86 |
2.93 |
|
10ジャンビ州 |
9.84 |
3.08 |
|
11南スマトラ州 |
3.06 |
4.32 |
|
26ベンクル州 |
6.96 |
2.05 |
|
12ランプン州 |
7.63 |
2.12 |
|
13西カリマンタン州 |
3.56 |
1.71 |
|
14中部カリマンタン州 |
6.48 |
9.28 |
|
15南カリマンタン州 |
7.70 |
6.65 |
|
16東カリマンタン州 |
3.92 |
5.52 |
|
17北スラウェシ州 |
13.22 |
3.54 |
|
18中部スラウェシ州 |
9.71 |
9.26 |
|
19南スラウェシ州 |
18.65 |
9.87 |
|
20東南スラウェシ州 |
10.70 |
5.46 |
|
21マルク州 |
8.76 |
3.96 |
|
22バリ州 |
4.49 |
4.29 |
|
23西ヌサトゥンガラ州 |
15.98 |
3.32 |
|
24東ヌサトゥンガラ州 |
10.78 |
4.71 |
|
25イリアン・ジャヤ州 |
5.24 |
1.97 |
|
27東ティモール州 |
4.94 |
0.00 |
|
インドネシア全体 |
8.33 |
3.46 |
2・6
私立学校の位置づけすでに述べたように、小学校とは異なって、中学校、高校では私立学校の占めるシェアが比較的高い。つまり小学校では私立のシェアが17%であるのに、中学校では42%、高校では55%と、私立の方がシェアが高い。
これら私立学校については、文部省がその充実の程度によって、資格認定を行っている。充実状況に応じて、「同格校」、「認可校」、「登録校」、「無認可校」の4種類に分類されている。同格校とは文字通り、公立学校と同格であることを認定された学校である。この同格校に続いて、認定校、登録校があり、最後に無認可学校がくる。
インドネシア全体でみると、私立中学校のうち、「同格校」と認定されているのが7%ときわめて少ない。「認可校」として認定されているのが50%、「登録校」として認定されているのが28%、残りの15%が「無認可校」となっている。
高校の場合には、同じく[同格校]は10%に過ぎず、「認可校」が45%を占めている。高校の場合には「無認可校」が19%と、中学校の場合よりも多い。
また、公立中学校も私立中学校も、入学に際しては、入学試験が行われるが、その入学倍率は公立中学校の方が、全般的には高めとなっている。第・表は州別に公立中学校、私立中学校の入試倍率をみたものであるが、ほとんどの州で公立中学校の入試倍率の方が高くなっている。しかし都市部では公立中学校以上に高い質を誇る私立中学校が存在しており、これらの私立中学校の入試倍率は公立中学校よりも高いとされている。
私立学校の認定資格別構成
|
|
中学校 |
高校 |
|
同格校 |
6.9 |
|
|
認可校 |
50.1 |
45.0 |
|
登録校 |
27.6 |
26.2 |
|
無認可校 |
15.4 |
19.3 |
|
合計 |
100.0 |
100.0 |
|
実数 |
10,278 |
7,562 |
2・7
施設充実状況また施設面でみると、私立中学校と公立中学校では、格差がみられる。第・表に示されているように、理科実験室、保健室、図書室、多目的室などの物的施設の整備状況をみると、公立中学校と私立中学校との間には、かなりの格差がみられる。たとえば、理科実験室の所有率をみると、公立中学校の約
9割が所有しているのに対して、私立中学校の場合には40%に止まっている。また図書室の所有率をみると、公立中学校の72%に対して、私立中学校は56%でしかない。
|
|
公立中学校 |
私立中学校 |
|
理科実験室 |
88.9 |
40.3 |
|
保健室 |
32.2 |
36.7 |
|
図書室 |
71.7 |
56.1 |
|
多目的室 |
42.1 |
32.6 |
また、インドネシアの中学校はその授業実施形態から、午前のみ授業を実施する学校、午後のみ授業を実施する学校、午前、午後を通じて授業を実施している学校に分類できるが、午後のみ授業を実施している中学校は、公立中学校の場合にはわずか3%でしかないのに、私立中学校の場合には、その比率は35%に達している。
2・7
教員の身分・養成。1992・3年度での中学校教員数は、公立、私立をあわせて382、748名(うち公立218、792、私立135、593)である。また教員一人当たり生徒数は15名(公立17名、私立12名)である。また高校教員は公立、私立合わせて298、451名(公立118、333名、私立180、118名)である。教員一人当たり生徒数は13名(公立15名、私立11名)である。
まずこれらの教員をその身分関係でみると、約40%が公務員としての資格を有していない。これは必ずしも私立中学校の教員が含まれているからではない。公立中学校教員のなかにも公務員としての身分を有しない者が含まれており、それは全体の約8%に達する。その反面、私立中学校教員のなかにも公務員としての身分を有する者がおり、それは全体の18%に達している。(163、956人中8、885名)
|
中学校教員の資格状況(%) |
||||||
|
公務員U |
公務員V |
公務員W |
公務員総計 |
公務員外職員 |
合計 |
|
|
ジャカルタ首都特別地区 |
31.2 |
15.5 |
0.9 |
47.5 |
52.5 |
100.0 |
|
西ジャワ州 |
35.3 |
13.4 |
0.8 |
49.5 |
50.5 |
100.0 |
|
中部ジャワ州 |
42.3 |
17.5 |
0.8 |
60.6 |
39.4 |
100.0 |
|
ジョグジャカルタ特別地区 |
39.7 |
23.9 |
0.8 |
64.4 |
35.6 |
100.0 |
|
東ジャワ州 |
35.2 |
14.7 |
0.4 |
50.3 |
49.7 |
100.0 |
|
アチェ特別州 |
70.0 |
11.7 |
0.2 |
81.9 |
18.1 |
100.0 |
|
北スマトラ州 |
41.2 |
15.8 |
0.4 |
57.5 |
42.5 |
100.0 |
|
西スマトラ州 |
68.6 |
21.5 |
0.4 |
90.5 |
9.5 |
100.0 |
|
リアウ州 |
64.1 |
11.5 |
0.2 |
75.9 |
24.1 |
100.0 |
|
ジャンビ州 |
66.0 |
9.9 |
0.1 |
75.9 |
24.1 |
100.0 |
|
南スマトラ州 |
38.2 |
7.9 |
0.2 |
46.4 |
53.6 |
100.0 |
|
ベンクル州 |
60.0 |
7.9 |
0.1 |
68.0 |
32.0 |
100.0 |
|
ランプン州 |
47.5 |
6.5 |
0.1 |
54.0 |
46.0 |
100.0 |
|
西カリマンタン州 |
47.0 |
3.9 |
0.2 |
51.1 |
48.9 |
100.0 |
|
中部カリマンタン州 |
65.3 |
5.2 |
0.1 |
70.6 |
29.4 |
100.0 |
|
南カリマンタン州 |
60.5 |
16.2 |
0.2 |
77.0 |
23.0 |
100.0 |
|
東カリマンタン州 |
53.2 |
4.6 |
0.0 |
57.8 |
42.2 |
100.0 |
|
北スラウェシ州 |
73.6 |
13.9 |
0.7 |
88.2 |
11.8 |
100.0 |
|
中部スラウェシ州 |
63.6 |
6.1 |
0.0 |
69.7 |
30.3 |
100.0 |
|
南スラウェシ州 |
55.9 |
20.8 |
0.4 |
77.1 |
22.9 |
100.0 |
|
東南スラウェシ州 |
77.3 |
9.1 |
0.1 |
86.4 |
13.6 |
100.0 |
|
マルク州 |
74.7 |
4.8 |
0.0 |
79.6 |
20.4 |
100.0 |
|
バリ州 |
47.2 |
13.0 |
0.4 |
60.6 |
39.4 |
100.0 |
|
西ヌサトゥンガラ州 |
63.9 |
11.9 |
0.2 |
76.0 |
24.0 |
100.0 |
|
東ヌサトゥンガラ州 |
56.4 |
3.7 |
0.0 |
60.0 |
40.0 |
100.0 |
|
イリアン・ジャヤ州 |
60.4 |
9.6 |
0.5 |
70.5 |
29.5 |
100.0 |
|
東ティモール州 |
74.0 |
4.8 |
0.1 |
79.0 |
21.0 |
100.0 |
|
全インドネシア |
45.5 |
14.0 |
0.5 |
60.0 |
40.0 |
100.0 |
また高校教員の場合をみると、この場合には非公務員の教員が全体の56%に達しており、公務員の教員は44%と、むしろ少数派となっている。この場合も、非公務員の教員は必ずしも私立高校の教員とは限らない。公立高校の教員のうち、91%が公務員であり、そうでない者は9%にすぎない。しかし私立高校の教員の場合には、86%は非公務員であるが、14%は公務員としての身分を有している。
| Table 31高校教員の身分 | ||||||
|
公務員U |
公務員V |
公務員W |
公務員小計 |
非公務員 |
総計 |
|
|
1 ジャカルタ首都特別地区 |
8.1 |
22.8 |
1.8 |
32.7 |
67.3 |
100.0 |
|
2 西ジャワ州 |
14.3 |
27.9 |
2.2 |
44.3 |
55.7 |
100.0 |
|
3 中部ジャワ州 |
11.8 |
24.4 |
2.3 |
38.6 |
61.4 |
100.0 |
|
4 ジョグジャカルタ特別地区 |
11.8 |
30.8 |
2.8 |
45.3 |
54.7 |
100.0 |
|
5 東ジャワ州 |
10.0 |
20.8 |
1.0 |
31.8 |
68.2 |
100.0 |
|
6 アチェ特別州 |
30.8 |
39.1 |
1.0 |
70.9 |
29.1 |
100.0 |
|
7 北スマトラ州 |
14.8 |
21.1 |
1.4 |
37.3 |
62.7 |
100.0 |
|
8 西スマトラ州 |
23.6 |
49.1 |
1.5 |
74.2 |
25.8 |
100.0 |
|
9 リアウ州 |
30.3 |
39.3 |
1.0 |
70.5 |
29.5 |
100.0 |
|
10ジャンビ州 |
29.2 |
32.7 |
0.5 |
62.5 |
37.5 |
100.0 |
|
11南スマトラ州 |
13.8 |
19.9 |
0.4 |
34.1 |
65.9 |
100.0 |
|
26ベンクル州 |
27.5 |
28.5 |
0.2 |
56.2 |
43.8 |
100.0 |
|
12ランプン州 |
14.1 |
24.3 |
0.2 |
38.5 |
61.5 |
100.0 |
|
13西カリマンタン州 |
22.2 |
12.0 |
0.3 |
34.5 |
65.5 |
100.0 |
|
14中部カリマンタン州 |
35.2 |
25.1 |
0.2 |
60.5 |
39.5 |
100.0 |
|
15南カリマンタン州 |
21.0 |
37.7 |
0.3 |
58.9 |
41.1 |
100.0 |
|
16東カリマンタン州 |
18.6 |
15.8 |
0.2 |
34.6 |
65.4 |
100.0 |
|
17北スラウェシ州 |
23.4 |
48.5 |
1.6 |
73.5 |
26.5 |
100.0 |
|
18中部スラウェシ州 |
36.2 |
33.7 |
0.2 |
70.0 | ||